近年は、トリミングサロンもトリミングの際のオプションとして「歯磨き」を歯ブラシ+歯石除去もついて提供しています。そういう我が社も行っています。
しかし、歯磨き週間の無いご家庭の愛犬をスケラー(金具)を使ってまで歯石取りをして綺麗にしても獣医さんと違って削った後の歯の表面をポリッシャーで磨くことができないのでかえってその後の歯石をつきやすくしてしまうことも多々あります。
指サックなど使って「歯磨き」とおもって愛犬の口をお手入れしている方もいらっしゃいますが、問題なのは歯の根元と歯茎のきわである「プラーク」にポケットが有るか無いか、もしくはポケットが大きく化膿していないかが重要です。
飲み水の中に添加して歯石予防する商品もありますが、弊社では数年間使用しているし、今もガロンといって2Lくらいいっぺんに買ってしまったので使い続けていますが、歯磨きを止めたらすぐに付着しているので効果は気休めと思っています。
日本の動物歯科をけん引する小動物歯科研究会の藤田会長は72時間以内に1回最低限歯磨きする、できれば二日に一回を守ればかなり歯のトラブルは回避できるとおっしゃっていました。日々少しずつ続けることで苦痛を訴えられない愛犬の生活が守られます。
歯の治療に関しては、一般開業獣医師と専門医では全く診断は異なります。
出来る限り歯の専門医をお選びすることをお薦めします。
患者を取られると思って二次診療としての歯科医への紹介を行わない動物病院もあるようですが、そのような姿勢ではそもそも主治医として信頼すべきではないでしょう。
情報を入手する際には、ネット上の良い評判よりも小動物歯科研究会などに問い合わせるなどして紹介を得ることをお薦めします。
注意点としては、どんなに愛犬を愛していても飼い主が口の中を愛犬に舐めさせたり口移しを行うことは危険なので止めましょう。犬の口腔内の雑菌が人に移ることもあります。逆に飼い主の歯周病菌が犬の口腔から心臓周辺に付着していた例も心臓外科の権威が発表しています。